父が亡くなったとき、父に何もしてあげられなかった気がした。 孫はおろか、花嫁姿も見せていない。でも私にとってお仏壇は、ささやかな親孝行の場。 父の好きだったお菓子を供え、花の水を換えて、ローソクを灯す。父のための大切な時間だ。
小さな写真 【50代女性】
夫が注文していた黒檀のお仏壇がきて、日本間の雰囲気はぐっと重厚さを増した。 だがそんなことよりもハッとしたのは、新しいお仏壇の奥に、私が見ることのなかった 夫の母の、小さな写真が飾られてあったこと。幼いときに父を亡くし、女手一つで育てられた 夫は、母への思い入れもひときわ強かったのだろう。夫は長年、手狭な社宅で欲しいお仏壇を 我慢し、やっと夢が叶ったのかもしれない。今まで気づかず、悪いことをしたと反省した。
新しい日課 【60代女性】
「朝起きたら、まずお仏壇に水とお茶をあげること。ご飯を炊いたら、一番先に仏さまと 神棚の神さまにあげること。それがすまないうちは家族に飲ませたり、食べさせたり してはいけません。」これが、嫁いだ日から義母の教えで始まった日課です。その義母も今は 亡くなり、毎朝、義母の好きだった花を庭で切り、お仏壇に供えています。花とお線香の 香りが漂う、朝のこの時間がとても好きです。
リンの余韻 【60代男性】
我が家のお仏壇は小さく、本当のお位牌もないが、ご先祖や父母に手を合わせて感謝するとき、 そんな懸念は消して飛んでしまう。余韻を引く澄んだおリンの音色は、心の奥底までも清浄に してくれる。そして微かに、父母の声が聞こえてくるような気さえする。
家族の取り決め 【30代女性】
自分の気持ちは何でも家族で話そうと、夫の提案で決まりをつくりました。話しにくいことが あったら決して心にしまい込まず、お仏壇に手を合わせ、ご先祖様に話すこと。誰の話もしっかりと 聞いてくださる、尊い家族です。
いのちをつなぐ 【20代女性】
思春期になると家庭内の不和が続き、私の心は荒れた。家の重みを妙にアピールしてくるお仏壇が いまいましく思えたし、こちらがどんなに荒んでいるときも、いつも穏やかな顔をしてだんまり を決め込んでいる仏さまを、にらみ返したこともあった。しかし、一歩社会に出てみると、今まで 一人で大きくなったような顔をしていたのが、結局は両親の暖かい庇護のもとにいたことを思い知らされ、 故郷を思い出して何度も泣いた。初めて出産したとき、母や祖母や多くの人によって連綿とつながれてきた、 そしてまたつないでいくいのちの貴さと不思議を、頭ではなくこころで知った。子供のいのちも、もちろんこの 私のいのちも、あのお仏壇に感じてきたのと同じ重みががあることに気付いて、素直に手を 合わせることができた。自然と感謝の心で一杯になった。
池田市 【K様】
この度、父が亡くなり、お仏壇を購入ということになり、母、弟などとインターネットを見たり、 近くのお店を何軒も何件も足を運びました。色々見れば見るほど、素材や型、値段も様々で思いあぐねておりました。 その中で、今回いのりさんでお世話になる事になった点は、お仏壇はもちろん気に入っておりますが、 設置場所を「どうしようか?」と話している際「ベットを捨てて…」と話していましたら、 「ベットの処分もうちでさせてもらいますよ」とおっしゃって下さいました。 実際にはベッドの他、細々した物まで持って帰って頂き、すっきりした部屋の中に、 お仏壇を安置できたことがとっても嬉しかったです。お仏壇の納品の日には、 父の写真も微笑んでいる様に見えた1日でした。
神戸市 【T様】
父が亡くなり、お仏壇を買うことになり、色々と相談しておりましたところ 「少し遠いけれど親切にしてくれるお店があるので電話だけでもしたら」とおっしゃって頂き、 まずは電話を入れてみました。私と母は別の場所で暮らしている為、 向かえに行って店までは大変かなと考えながらの電話でしたが、その旨をお話しすると、 「宜しかったらお母様は私がお迎えに行きますよ」と簡単に言ってくれ、 「神戸でも山奥で、買うかどうかはわからへんよ」と言っても、「全然、大丈夫です」と気軽に言ってくれました。 お仏壇も母、親戚一同が気に入る品があり、大変よい気持ちになりました。
豊中市 【Y様】
この度、母が亡くなりお仏壇を購入する事になりましたが、 私の意向で、母が好きだったお花をあしらった、仏壇が欲しいと思っておりました。 お花が入った仏壇は、他のお店でも沢山ありましたが、「これっ!」とくる品が無く、 諦めかけておりましたが、いのりさんの方が「それならこのお仏壇に、お客様のイメージしたお花の絵を入れましょう」と提案して頂き、ご契約させて頂きました。 納品を心待ちにしておりました当日、仏壇を開けた時の感動は今でも忘れられません。 亡き母も喜んでくれていると思います。本当に有難うございました。